2024年6月14日金曜日

村社会を嫌い、海外生活に憧れてタイに来たらどうなったか?

窮屈な日本社会を離れたくて、めでたく海外生活を始めることに成功したと思ったら、なんと、そこは、日本社会よりもドメスティックだった!!

photo from Vecteezy


日本企業のタイ法人は、人数も少なく、もし社長が変だったら、もう逃げ場がありません。

タイの日系企業の駐在は、しかもほとんどが同じ場所に住みます。それは、トンロー、プロンポンエリアです。

なぜなら、ファミリー世帯なら、日本人学校のバスルートに住まないと、会社から家賃補助が出ないとか、色々な問題が生じるからです。中には日本人居住率100%というアパート、マンションもあります。今では流石にそれも減りましたが、まだまだあります。

しかも、日頃暇な日本人たちが、噂話などを広めて、まさに、四面楚歌、窮地に追い込まれたりしちゃうこともあるのです。

会社も日本よりもドメスティック、住居も日本人村、という、思わぬ苦悩に見舞われたりしてしまう危険性がるのです。

そこで、日本人村ではなくて、郊外に住んで、日本人のなるべく少ないところに住もうと、画策したとします。


タイで日本人の少ない郊外に住もうと思ったらどんな問題が生じるでしょうか。


  1. 語学の問題:
    • バンコク中心部では日本語や英語が通じる場所も多いですが、郊外ではタイ語が主流となり、コミュニケーションが難しくなる可能性があります。
    • 日常生活や緊急時の対応で言語の壁が障害になることがあります。
    • そもそも、日本企業のタイ法人の場合、多くの方は英語もタイ語も特段できない、普通の日本人の方が多いですので、なおさら語学の問題はも
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  2. 子供の学校:
    • バンコク中心部には多くの国際学校や日本人学校がありますが、郊外では選択肢が限られることがあります。ていうか、ほとんどの日本人家庭の子供は日本人学校に通います。たまに、インターナショナルスクールに通う子供もいますが、それはお金にそもそも余裕のある人、あるいは日系企業ではなく、現地採用で外資系企業に勤めている日本人、はたまた、起業している日本人などは、子息をインター校に通わせる親もいらっしゃいますが、居るはいますが、多くないです。
    • 通学時間が長くなる可能性や、通学手段の確保が課題となることがあります。ですので、そもそも日本人学校のバスルート外に住めない事情が出てきて、また、大事な会社からの家賃補助も、バスルート外だと出ない可能性もあります。それは痛手というか、普通の人々には無理です。
    • 現地の学校に通う場合、カリキュラムや言語面での適応が必要です。一応、選択肢としてあげましたが、駐在で子供を現地校に通わせるという人は、何か特別なバックグランド(たとえば配偶者がタイ人)がない限り、無理です。
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  3. 医療機関へのアクセス:
    • 高品質な医療機関や日本語対応が可能な病院が中心部に集中しているため、緊急時や定期健診でのアクセスが困難になることがあります。これはもちろん、みんなお馴染みサミティベート病院やバルムンラード病院、さらにバンコクホスピタルやスクンビットホスピタルなどでしょう。中でも中でもサミティベート病院は日本語通訳サービスもありますし、みんなそこに行きますよね。郊外に出たら、サミティベート病院が遠くなって、難しいことになります。
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  4. 交通手段:
    • 郊外では公共交通機関が発達していないことが多く、車が必要になることがあります。
    • タイの交通ルールや運転マナーに慣れる必要があります。
    • 渋滞や交通事故のリスクも考慮しなければなりません。
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  5. 買い物や娯楽施設の少なさ:
    • 日本の食材や商品を取り扱う店舗が少なく、日常品の調達が困難になることがあります。もちろん郊外に出れば、フジスーパーはありません。
    • 娯楽施設やレストランの選択肢が限られるため、家族のリクリエーションの機会が減る可能性があります。郊外には、なかなか娯楽施設などないのです。
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  6. コミュニティのサポート:
    • 日本人コミュニティやサポートグループが少ないため、情報交換や緊急時の支援を受けにくくなる可能性があります。日本人コミュニティと関わりたくないと思っても、何か困ったことが生じたら、実は頼りにするのは日本人コミュニティだったりしますが、そもそも、郊外にはそんなのありません。
    • 孤立感を感じやすく、精神的なサポートが不足することがあります。これは結構問題で、過去には痛ましい事件も結構ありましたよ。
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  7. インフラと生活環境:
    • インフラが整っていない地域では、停電や断水のリスクが高くなります。
    • 治安や衛生面での不安がある地域もあります。



海外生活の憧れと現実:

日本人村から抜け出せない苦悩


海外生活への憧れ

日本を離れて海外で暮らすことは、私たち家族にとって大きな夢という方も、結構いらっしゃいますよね。異文化交流、新しい環境での挑戦、そしてグローバルな視野を持つ子供たちの育成。それらを期待して、バンコクにやってきたという方を何人も見てきました。

日本人村の現実

バンコクには多くの日本人が集まるエリアがあり、日本人村と呼ばれることもあります。日本食レストランや日本語の看板、日本人向けのサービスが充実していて、まるで小さな日本のような環境です。最初は心強く感じましたが、次第にこの環境が自分たちを苦しめる原因となったりします。

ドメスティックな環境

ロケーションだけは確かに海外でも、実にドメスティックなのです。場合によっては、日本よりもドメスティックです。
日本人村では、日本語が通じるため言語の壁を感じることなく生活できますが、その分、英語やタイ語のスキルはなかなか向上しません。子供たちも日本人学校に通い、日本語でのコミュニケーションが中心です。これは、せっかく海外に来たのに、まるで日本にいるのと変わらない生活をしているような感覚に陥ります。

社会的なプレッシャー

日本人が多いコミュニティでは、特に奥さん同士の付き合いが重要視されることが多いです。同じコンドミニアムに住む日本人同士での噂話や社交のプレッシャーを感じることもしばしばです。平気で人の生活に土足で入り込んできたり、そんな経験を多くの人々がしているのです。
海外生活に憧れていたのに、気づけば日本よりも閉鎖的でドメスティックな環境に悩まされることもあります。奥様だけではなくて、旦那も、タイの日本法人では、少ない日本人同士のいざこざがあったりすると、もう、逃げ場がなくてアウトです。これも、先日、痛ましい事件がありました。パワハラで、若い方が亡くなりました。悲しい限りです。

経済的なハードル

会社からの住宅補助があるため、日本人村に住むことが経済的にも最適です。しかし、補助がなくなることを恐れて他の地域に移ることができません。経済的な制約が、私たちの選択肢を狭めています。これも、たとえば、お金持ちなら良いかもしれませんが、そんな人ばかりではありません。

苦悩と対策

このような環境から抜け出すには、まず語学力を向上させることが重要です。英語やタイ語の学習に取り組み、現地の文化に触れる努力を。。。ということですが、そんなことは簡単ではありません。もともと海外志向で、海外経験があったりする方は別ですが、特にタイの駐在は、結構、初めて海外生活をするという方もたくさんいらっしゃいますので。
直面する苦悩は、日本を離れてもなお、日本的な社会構造や価値観に縛られることです。


とにかく、簡単ではありません。が、日本村でドメスティックな環境でも楽しめれば、良いかと思います。