バンコクでよく見かける日本のチェーン系居酒屋といえば、「なぎ屋」「しゃかりき」「恵比寿商店」あたりが定番。もちろん他にもありますが、この3つは特に目立ちます。
これらの居酒屋は、昔から日本人向けに夜の飲みの場として使われてきましたが、コロナ禍や物価上昇、日本人駐在員の減少といった変化を経て、最近ではいろいろと方向転換が見られます。
たとえば——
バンコクでよく見かける日本のチェーン系居酒屋といえば、「なぎ屋」「しゃかりき」「恵比寿商店」あたりが定番。もちろん他にもありますが、この3つは特に目立ちます。
これらの居酒屋は、昔から日本人向けに夜の飲みの場として使われてきましたが、コロナ禍や物価上昇、日本人駐在員の減少といった変化を経て、最近ではいろいろと方向転換が見られます。
たとえば——
海外によくある、外国人経営と思しき日本食レストランで、海鮮丼(と言っても乗っかってるのはマグロとサーモンだけですけど。そしてなんといくらも少し。。)を食べてみました。
アメリカにいた時もそうでしたが、今バンコクに居て、とにかく日本食に溢れています。
そもそも日本人も圧倒的に多い都市なので、日本人経営、または日本人が運営に絡んでいる日本食レストランは、とても安心していただけます。
そしてお客さんも日本人が多いです。
ただし、そんな中でも、少し中心地から外れると、
日本人のお客さんは、ほとんど居ないです。もし、日本人がお客さんで居るとしたら、タイ人友人に連れてこられて間違えて入っちゃったとか、あるいは物好きなYouTuberとかかも知れません。
日本の食だけでなく、文化そのものが大好きなタイ人がとても多いのです。ですので、先日のKai wanもそうですが、なんちゃってだろうとなんだろうと、日本食レストランにタイ人のお客さんは多いです。
さらに最近は2年にも及ぶコロナ禍において、たとえ日本人が経営に絡んでいる日本食レストランであったとしても、客層ターゲットをタイ人にシフトしているケースが多く、この前ある日系居酒屋で日本人店員さんに聞いたら、最近は99%がタイ人のお客様、、ということでした。
タイ人顧客がたくさん訪れて、むしろコロナ以前と変わらず繁盛している店もあったりします。
そして最近は、コロナ対策よりも経済対策に舵を切ったタイです。たくさんの外国人観光客が戻りつつあります。
現状は、日本人よりも欧米人観光客が圧倒的に多いです。なぜかといえば、多分、隔離が影響しているのかと思います。
現状においても1週間は隔離が必要で、そもそも必要書類も多いです。
この隔離期間を経て、なおかつその後も観光できる人々って、なかなか日本人には居ないのが現状ではないでしょうか。
日本人なら、仕事を休めてもせいぜい長くて1週間とかではないでしょうか? であれば隔離で終わってしまいますよね。
したがって、なぜかはよくわからないけど、長い休みのある欧米人の方が、現状圧倒的に、観光客としては多いです。
で、そのなんちゃって日本食レストランにも、タイ人に加えて、
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日本食レストランですけど、とりあえず座って、とりあえずビールだけ注文したという感じかと思います。
タイでは、シンハかチャンとかレオがビールとしては主流の中、アサヒが飲みたかったのかも知れません、このおっさんは。
もしかしたら、日本のことをよく知っている人だったりするかも知れません。ちなみにですけど、タイに結構長いこと滞在している白人、欧米人の、日本滞在経験率は結構高いです。
つまり、タイが好きな欧米人って、ほぼほぼ日本も大好きで、過去に日本で暮らしたことがある。。という人がたくさん居たりします。
そうです、実はバンコクにある日本食レストランって、結構日本食が恋しい欧米人もターゲットだったりします。
ところで、そのなんちゃってレストランの一つで食べた海鮮丼ですけど、普通に美味しかったです!!
これなら、また来ても良いかな? と思いました。
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なんちゃって日本食レストランに出会ったことありますよね。
そう、海外の旅先で。
なんちゃって日本食ショップに出会うことがあるかと思います。
日本人がオーナーなら、まだ良いと思います。
しかしながら、外国人オーナーの日本食レストランってどう思いますか? 中にはしっかりとした料理を出している店もあると思いますが、大体、「なんじゃこりゃ?」っていう経験が多いですよね。
例えば、アメリカに居た時、NYCの寿司は本当に素晴らしいものでした。もう、NYCといえば、洗練されているし、日本食にもリスペクトがある人も多い、洗練された都会です。
アメリカ人と言えども、ニューヨーカーは舌が肥えていますし、そんじょそこらの下手な日本人よりも、日本食の味を理解している人も多いです。
それなら良いです。
ただ、NYCと言っても、中国人、韓国人経営の寿司屋は、「なんじゃこりゃ?」が多かったです。どうやら、日本食に対するリスペクトの度合いが違うのかと思います。そこに来る客も、ビジターばかりで、ニューヨーカーは居ない感じですよね。
Tryした結果、「なんちゃって」になっちゃったのではなく、敢えて「なんちゃって」にしている店があったとしたら、どう思いますか?
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首都バンコクには、約6万人の日本人が暮らしております。バンコクにおいては、もう、日本そのもので、日本食屋も日本人経営なので、ほぼほぼ日本人が期待する味に出会えます。
とはいえ、このコロナで色々な店が閉店しましたが、それでも諸外国に比べれば日本人がとっても多いと言えます。
都市別でみると、ロスアンゼルスの次に在外邦人が多いのがバンコクなのです。しかも、バンコクの場合は集中の仕方がハンパないです。ある特定の地域に、日本人が密集していて、コンドミニアムと呼ばれる、日本で言えばマンションですが、ほぼ100%日本人という物件もたくさんあります。
そんな日本人都市、バンコクにおいては、当然、親日派のタイ人たちも日本食が大好きです。バンコクのタイ人達は、日本食のクオリティまで知っている人も多いです。
バンコク以外では、なかなか日本食も浸透していません。どんなに親日国であっても、タイの地方に行けば、日本食なんて、ほとんど無いのが現状です。
そんな中で、最近、ある寿司屋が勢いを広げていて、チェーン店の数を増やしている店があります。
その店の存在を、日本人はほとんど知りません。タイ人にはある程度有名になっています。
その店の名は、
カイワンバン
@KaiwanBansushi
もう、このネーミングを見てわかりますが、全く日本人を意識していません。
カイワンバンというカタカナは僕が勝手につけました。そもそもタイ文字で、英語でkaiwanbanとなっています。つまり、日本食だけど日本人に覚えて貰わなくても良い、という姿勢が見てとれます。別に敵対とかではなく、ターゲットにしていないのかと思います。タイで独自の路線を突き進みたいのかと思います。
実は、このカイワンバンが、どんどん勢力を広げているのです。日本人は、知らないと思います。僕も、全く知りませんでしたが、つい最近、タイ人の友人から聞いて初めて知りました。
「へえ、そんなに人気の店なら、行ってみたいなあ。」
と、僕がそのタイ人友人に言ったのですが、「やめておけ」と言われました。
「日本人を全くターゲットにしていないので、全てなんちゃって。日本人が食べれば、がっかりするはず。」
というのが、その友人の、僕に勧めない理由でした。
では、何故そんながっかりするような店が、勢いを伸ばしているのか?
この答えは、興味深かったです。全てが、この店の戦略なのです。
戦略。。
その友人は続けました。
「多分、日本人が行ったらがっかりするし、むしろ、店にとっても変な評価つけて欲しくないから、日本人なんかに来てほしくないのかもしれない。」
それがこの、Kaiwanの戦略なのかと思うと、友人は言っていました。
なるほど。。
彼らは彼らのマーケティングがあって、むしろ、タイの田舎でも寿司が食える。これが寿司なのか!みたいな層がターゲットだったのです!
そんな店を、たとえ儲かったからと言って、都会にでも出したら、変な評価がついて終わりだというのです。
まさに、このSNS先進国のタイならではの戦略と言えるかもしれません。
世界を旅しているような、富裕層タイ人は、本場の寿司だって知っているし、そんな人がターゲットではないのです。
そして、日本人に知られる必要も全くゼロなので、敢えてタイ人フレンドリーな、タイ語の店名で、しかもwebもタイらしくFB中心で、文字も全てタイ語で展開しているのです。
このマーケット戦略は、大したものです。
ただ、、日本人としては、日本食が変な方向で紹介されるのは、複雑な心境にはなりますが、これがタイスタイルです。
そもそも、日本人も例えば、ラーメンとかチャーハン、餃子なんかの、よくある街の中華料理屋って、中華といっても、完全に日本で進化したものですよね。中国人なんか、全く意識していません。理屈的にはそれと同じような気もするので、なんちゃって寿司を見たからと言って、日本人が複雑な心境になるのは、上から目線かもしれないのです。
タイで独自に進化する、日本人を全く無視した日本食の快進撃は続きます。