アソークのコリアンタウン、久しぶりに行ってみたら……やっぱり、ちょっと寂れてた。
1階はなんとか数軒の店が営業してるけど、2階や3階はシャッターが閉まったまま。
昔はもっと活気があって、上の階にもバーなんかがあったような気がする。たしか、日本人のマスターがやってた店もあったっけ。今はもう、無いだろうなあ。
コロナのせいで一気に店が減ったのはもちろんだけど、むしろ厳しいのはコロナ後の今かもしれない。物価の上昇がすべてをじわじわと追い詰めてる感じ。
アソーク界隈って、昔はもう少し“浮いてる人”がいたというか、どこか社会に馴染みきれなかったようなおじさんたち――斜めがけバッグでふらふらしてる、予備校生の成れの果てみたいな人たち――がウロウロしてたもんだけど、最近はめっきり見かけなくなった。たぶん、マッサージ屋とか通ってたんだろうな。
今や、そういう人たちも絶滅危惧種だ。
コリアンタウンに本格的な焼肉屋があるのはありがたい。
なにより、焼いてくれるっていうのが嬉しい。もう、これだけでポイント高い。
ちゃんとした焼肉なんて、メルボルン以来だったけど、やっぱり焼肉は良い。疲れも吹き飛ぶ。
焼肉のあとは、ちょっと思い立ってシガーバーへ。
ずっとなんとなく敬遠していたシェラトンのシガーバーに、久しぶりに足を運んでみた。特に強い理由があったわけでもないんだけど……行ってみたら、昔の雰囲気が戻っていて、意外と快適だった。シガーの品揃えは少し減っていたけど、それでも十分に楽しめた。
それにしても、葉巻もすっかり高くなった。
最近はベトナムとかカンボジアの方が断然安いし、特にベトナムは選択肢も多い。ああ、また行きたい。4月に行ったばかりだけど、もうすでに恋しい。
とはいえ、大量に買い込んでくるには限界もある。飛行機だと持ち込み本数にも制限があるし、そもそも、そんなにカネもないし……悩ましいところだ。
そういえば、焼肉を食べてるとき、ちょっと印象的な光景があった。
ファラン(欧米人)の大柄なおじさんが、杖をついて一人で入ってきて、「いつもの」って感じで注文してた。出てきたのは、すでに焼いてあるプルコギがきれいに盛られた一皿。それをレタスに包んで、黙々と食べてた。なんだか妙に絵になってたなあ。
あれ、けっこう良いアイデアかもしれない。
自分で焼かずに出てくるならラクだし、しかもレタスで巻くなら、糖質制限的にもアリ。ただ、プルコギのタレって甘いからな……そこはちょっと悩ましいけど。
ま、そんなわけで、特に何があったってわけでもないけど、アソークの夕暮れ。
少し懐かしくて、少しだけ切ない、そんな一日でした。
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コリアンタウンの焼肉店 名家

葉巻もバンコクでは高くなった

葉巻はコロナ後、高騰した。バンコクで。