2020年5月26日

🍞 味以外に大事な事



フジスーパーで衝撃の光景を目にした。揚げたてのコロッケが一個一個ビニール袋に入っていて、もう蒸れていてもはや中身は揚げ物ではなくなっていた。


ただこれ、タイ人でも気づくと思うのだけど。

気づいてそのままなのか。タイ人ならあり得るな。
それとも、それでも良いと思っているのか。

揚げ物の衣がカリッとしていて、コロッケの中身がホクホクとか、そういう食感というものが結構日本の食べ物には多いと思う。

タイ料理や、中華もイタリアンもフレンチもアメリカンもそうだけど、そのものの食感とか、そのものの味とかの違いはあるけど、コンディションによる違いはないかもしれない。つまり、そのものの味はそのものの味。味がメインというか。

例えば、伸びているラーメンとか。説明できない。最近タイ人も結構日本のラーメンを食べているけど、3人くらいでわけで平たいお皿に乗せて食べていたり、タイ料理みたいに。みてると中央に置かれたラーメンはそのままずっと置いておくから、日本人の目から見れば完全に延びている。それでも多分、ついている味は変わらないのだろう。

あ、でもカオソーイは、固い麺と柔らかい麺が1つの丼にあるなあ。。。そこは違いを楽しむことができるのかな。

まあ、一部はそういうこともあるということか。

寿司もそうだよね。NYにいた時に韓国人とか中国人が経営しているなんちゃって寿司屋。もうねえ、ご飯をギューっ!!と握りすぎなのよ。あれの不味さったらないね。まあ昔の話だから、今はもうそんな店はないかな。寿司のご飯の硬さのコンディションとか、そういうの、大事だよね日本人としては。ただ、外国人にとってはそれについている塩味とか甘い味とかは、味は味だから変わらないのかな。

NYの話の続きをすると、ある台湾系アメリカ人の家に遊びに行った時。その台湾系アメリカ人は、まあ、親日家だし、本当に日本が大好きで、日本食にも本当に詳しい人だった。その人の家で僕と日本人の友達が海苔巻きを作った。友達はなんと日本で小僧寿司でバイト経験があり、海苔巻きをマジで作っていて、本当に美味しかった。

さあ、帰るという段階になり、海苔巻きが余ったので、その台湾系アメリカ人が、「持って帰ってお友達とかに分けてあげなよ」みたいに言いながら、余った海苔巻きをタッパーに詰め始めた。それでタッパーに入りきらずに、なんと、ぎゅっと押し込めたのである。無理矢理に。

その光景を見て、「あーっ!!」と、そこにいた日本人全員が叫んだ。

日本人以外の人たちは、なんで日本人が叫んでいるのかがわからず、キョトンしていたのだ。

つまり彼らには、海苔巻きのコンディションとかはわからなかったのだと思う。


回りくどくなったけど、だとしたら、あのコロッケがビニール袋に入って、びしょびしょになっているのも、「味」は変わらないよね、とタイ人は思っている可能性はある。そもそも、衣がカリカリで仲がふっくらとか、それは「味」ではないと思っているかもしれないと、思ったのだ。

よく考えたら、しっとり感とか、クリスピーな感じとか、歯ごたえとか、サクサクとか、コシがあるとか、シコシコしてるとか、

そういう甘いとか辛いとかいう「味」以外の料理の要素って、日本料理以外にあるだろうか。

わからん。