2022年4月23日

アヤさんサービスを止める事になった事件

タイに来て、在タイ日本人と同様に、ウチもアヤさんサービスを利用したが、2年ほどで打ち切る事にしたので、その理由を書いていく。

全体的にまとめれば、

「異国にいても浮かれずに地に足を着けて生きていこう!」

と思うことにしたからである。ただそれだけでは、なんのことだかわからないので、具体的な理由を書いていきたい。そこに至る直接的な細かい原因や、引き金はいろいろとあった。

別にアヤさんサービスを否定するわけでも無いけど、とにかくウチには合わなかった。きっと、そんな家庭もあるはず。

|そもそも何故アヤさんサービスを利用しようと思ったのか? 

その前に、アヤさんとはメイドさんのことで、まあ、お手伝いさんの事を言う。掃除洗濯、家事をしてくれるのだ。専門性によって子供の世話もしてくれたりする人も居る。ナニーさんとか。

で、アヤさんサービスを利用するに至ったきっかけは、考えてみたら、ただなんとなくである。なんとなく、在タイの日本人は、特にファミリーできている世帯はみんな使っているし、だったらウチも使ってみようかな、というノリである。その程度だ。世の中には、なんとなく始めてみる、ということは、結構あると思う。アヤさんもその一つだ。

もちろん日本にいる時にはそんなの使ったことない。単発ではあるけどお掃除サービスとかを検討したことはあるけど、結局ほんとに使うまでには至らなかった。

せっかくタイに来たし、タイの生活にもこれからどんどん慣れていかなければならないし、ということで、アヤさんサービスを利用した。

掃除洗濯をしてくれるなら、奥さんも楽になるだろう。日本ではそんなのないけど、せっかくタイに来たし、何事も経験だ! みたいなノリでサービスを利用しようと思ったのだ。

|アヤさんの仕事に感動する

実際にアヤさんサービスがスタートして、アヤさんが来る事になった。タイ人のおばちゃんである。子供好きらしく、うちの子の面倒もよくみてくれた。とはいえ、もう小学生なので、そこまで面倒もいらないし、ナニーとして雇ったわけでもない。子供の世話のサービスはオプションとして依頼はしていない。ただ、子供好きらしい。タイ人あるあるである。そのアヤさんは自分の子は、もう成人していて、田舎で学校の先生をしているとのこと。アヤさんはとても優しそうな、良い方だった。

そして、何より、アヤさんの仕事に、感動した。当然のことだけど今までそんな、自分の家にメイドが来るなんて、全くなかったし、考えもしなかったことなので、全く無知の世界ではあった。

タイではみんな利用しているし、きっとタイ人のおばちゃんが来て、掃除とか洗濯とかしてくれるんだろうなあ、くらいにしか思っていなかったのだ。ところがどっこい、その仕事ぶりはとても感動した。

・洗濯物のたたみ方

タイ人のおばちゃんといっても、色々とアヤさんについての研修を受けてきているのだろう。洗濯物のたたみ方が、すごい。パンツもきっちりと、まるで売り物みたいに畳んであって、収納されている。ただ、これはだいぶ後から奥さんが言っていたが、洗濯洗剤と柔軟剤の減りがやたらと早かったらしい。何か使い方を間違っていた可能性もある。まあ、とはいえ、洗濯物に関しては、すごく満足をした。

・ベッドメイキング

ベッドも同様に、まるでホテルのような仕上がりで感動した。シーツもピチッとしていて、布団、というかコンフォートもビシッと畳んであるのだ。これも素人仕事ではないことはわかる。タイ人おばちゃんのアヤさんと言っても、色々とトレーニングの跡が伺えるのだ。

・扇風機の羽根まで

タイに来ると、扇風機は必需品である。もちろん、暑いタイ。だいたいみんな家具とか家電とかが備え付けのアパートを借りるので、エアコンももちろん、最初から備え付けではある。ところが、日本にあるようなエアコンと違って(最近そういうのも出てきてはいるけど、聞いたこともない怪しいメーカーではあるけど。。。)、とにかく、騒音とか電力消費が半端ない。最初タイに来た時には、このエアコンの轟音でストレスになったりした。ただ、暑いから消すわけにもいかずに、そのままつけているのだ。これはものすごいフラストレーションだった。で、エアコンを消して、あるいは弱くして(またこの調節もうまくいかなかったりすることは多いのだが)、扇風機を活用する。最初借りた部屋は、なんと300平米あったので、扇風機が複数台必要だった。

ところで、スクンビットエリアの古い物件ほど、ボロいけど、広い。また、少し離れた築浅のコンドミニアムやアパートは、狭くなる傾向にある。タイに来たときは、古くてボロいけど、広い物件を借りて住んだのだ。そのアパート丸々1棟、日本人居住率100%だった。ただしファミリー向け物件で、みんな子連れの家族なので間違いなく駐在だろうから、家賃を会社補助なく自腹で払っていたのはおそらくウチだけだっただろう。ちなみに7万バーツプラス電気代水道代合わせると82000バーツくらいになっていた。

で、この扇風機の話だけど、数ヶ月もすると埃っぽいバンコクを象徴するかのように、扇風機の羽根にものすごい埃がこびりつくのである。で、アヤさんがその扇風機を全部分解して、埃を隅々まで取ってくれたのである。この仕事振りには驚くばかりであった。

・ソファーを全部動かして部屋の隅々まで掃除

ソファーの後ろの壁との間やソファーの下の床との隙間にゴミや埃が溜まる。自分達だけなら、もちろん、時々はそういうところも掃除はするけど、毎回ではない。アヤさんは、毎回毎回、ソファーを移動させて、後ろや下まで掃除してくれるのだ。それだけではなく、テレビの後ろとか、そういうところまで掃除してくれる。これは本当にプロという感じがするし、アヤさんサービスを頼んでよかったなあ。。と、思う瞬間でもあるのだ。


|徐々にだらけてくる

ところがところが、そんな素晴らしいプロフェッショナルなアヤさんも、どんどんとだらけてくる。全てのアヤさんがだらけてくるわけでは、もちろんないだろうけど。

アヤさんがだらける理由だけど、そもそも、そういうものだと思った方が良い。つまり、みんなだらけるものなのだ。

みんなだらけるのに、どうして長続きしてだらけない人もいるかというと、主人が怖いから。これは本当に、まるで小学生レベルの話だけど、実際にそうなのだ。そして、ウチでお願いしていたアヤさんがだらけた理由は、ウチが怖くないからだ。主が怖くないと、だらける。

どんな風にだらけるのか?

・いつも電話

まあ、とにかく、いつも電話をしながら仕事をしている。タイでは仕事しながら電話するのは普通である。タクシー運転手やバスの運転手も。店の店員とかも、いつも電話している。しかもビデオ電話。Facebookメッセンジャーや、LINE電話である。もちろん、プライベートの電話である。タイ人友人に聞いたけど、タイ語がわからない日本人の前では、平気で日本人主人の悪口や、他の仕事の話などをしているとのこと。まあ、それだけ舐められている。ていうか、この舐められているという概念そのものを無くした方が良いと思う。元々、そんなに働きたくない人たちだったりするのだから。


・モップは適当

だらけてくると、モップかけが、ただただ床をなぞっているだけになってくる。力も入れずに、モップ掛け前の掃除機すらかけずにただ部屋の床を撫でているのだ。しかも電話をしながらである。こちらも日本人だし、いちいちそういうのにダメ出ししたりするのも嫌なので、見て見ぬふりをしてきた。ただ明らかに、採用当初とは違うのだ。本人も、バレているのはわかっていると思うが、その辺、主人である我々から何も言われないのを良いことに、平然としているのである。


・クイックルは置かない方が良い

モップもそうだけど、ウチにはたまたまクイックルがあった。アヤさん頼む前に、クイックルワイパーでで掃除したりしていたのだ。このクイックルワイパーが、また曲者で、アヤさんがずっとクイックルワイパーで床を撫でていた。埃をとるわけでもなく、まるで塗り絵のように、床の隅から隅まで、帰るまでの時間を使って、行ったり来たりしているだけで、全く汚れなど落ちないし、掃除にもなっていない。しかもまた電話しながらである。なんでそんなに電話することがあるのかもよくわからないけど。たまたまクイックルがあったので、モップより軽いし、水使わなくても済むから、きっとそれが良くなったのだろう。当然のことながら、ソファーを動かして掃除するとか、扇風機の羽根を掃除するとか、かつての面影は微塵もなくなっている。本人も気づいているだろうけど、これも、やはり、主人であるウチらから怒られないから、なーなーになっているのだろう。全てのアヤさんがこんな風にならないかと思うけど、あやさんを頼む予定がある家は、クイックルは置かない方が良いと思う。


・余計な部屋はない方が良い

タイに来た当初、もちろん、コロナ前。その頃は、コロナで世の中がこんな風になるなんて、予想すらしていなかった。もちろん、日本に行ったり来たりを数ヶ月に1度はしていたし、また、日本から親や友達が訪ねてくるなんていうこともしょっ中だった。日本からだけではなく、海外にいる友達がタイを訪れるなんていうことも頻繁だった。ウチにはアメリカに住んでいる友人が良く訪れた。そこで、当初は、実は3ベッドルームを借りていたのだ。そもそも2ベッドルームでOKなので、サードベッドルームは、お客さん用であった。コロナ前は、親が来たり、友達が訪ねてきたりと、それはそれで重宝した部屋だった。で、そのサードベッドルームを普段使わないことを良いことに、アヤさんが入り浸り始めた。洗濯物を畳むときに、ベッドにどかっと腰を下ろしして、もちろんデフォルトの電話をしながら、ゆっくりゆっくりと洗濯物1枚1枚に時間をかけて畳むのだ。それから、その他の作業中も、なるべく主人である我々の目につかないように、サードベットルームに居る時間がいつもよりとても長くなった。物件は昔のタイのつくりなので、実はアヤさん部屋という、納戸のような部屋があり、簡易ベッドに簡易トイレなんかもそのアヤさん部屋にはあるのだが、そこはとても居心地も悪く、そもそもそこに居たら仕事していないことになる。その点、サードベッドルームは、一応仕事している体になっていると思っているのだろう。とにかくずっとその部屋で、なるべく主人から見えないポジション取りをしたりしているのだ。なんだかせこい。せこいというか、もう基準が怒られるか怒られないかだから、仕方がない。


・ウチのお菓子をバカぐい

冷蔵庫の中のウチのお菓子を、アヤさんが爆食いしていた。もちろん、アヤさんにも休憩時間があり、その時間はキッチンの隅で自由にしていて良いのだが、ウチのお菓子を、特にフジスーパーで買った日本のお菓子をバカ喰いしていたのだ。まあ、もちろん、お菓子食べて良いよ、とは事前に言ってはあった。言ってあったものの、爆喰して良いとは言ってなかった。当たり前だけど。まあ、これも、全てに言えるのだが、怒られないと、だんだんと舐めてかかってくる典型である。本当に、怒られないということがわかると、エスカレートするのだ。怒られないから良いと言う概念なのだ。


・ソファーはもう動かさない

ここまで読んでもう想像できると思うけど、もう、かつての、当初のソファーまで全部動かして、クッションも全部ひっくり返して掃除をするような、あんな感じの面影はない。同一人物である。でも、タイに数年住んで、6年目に突入した今思えば、タイ人ってそういう人多いよね、とは思える。
当時はタイに来て日も浅かったので、このあやさんの行動パターンが、一般的なタイ人の習性かどうかはわからなかった。もちろん、全てのタイ人がこんな感じではないだろうし、日本人だって似たような人は居るだろう。ただ、タイ人の国民性を知る良いきっかけにはなったのだ。

・扇風機はもう掃除しない

ソファーを掃除しなくなったことに関連するけど、もちろん、扇風機を分解して羽根を掃除するなんていうこともなくなった。ソファー、扇風機で、あとは推して知るべしだと思うが、もう、ありとあらゆることがテキトーになったのだ。これ多分、流石に自分でも気づいては居ると思うけど、もう箍が外れて、自分でもコントロールできなくなったのだろう。


|ついに事件勃発

そんな、すっかりとなーなーになったアヤさんだが、それでも、なんとか平和に毎日が過ぎた。当初の驚くような仕事はもう皆無ではあるけど、手抜きであれとりあえず水場の掃除だけでもしてくれるので、割高ではあるけど、なんとなく我慢していたのだと思う。なんか注意するのもめんどくさいし。ただ、その頃は、我慢すれば良いと思っていたのだが、あとあとになれば、なんで我慢なんかしてたんだろう? と思うようになる日が来たりした。
まあ、とはいえ、普通の日本人にとって、雇っているアヤさんをクビにするとか、多分できなくはないが、なかなか実際問題、面倒である。時が来るまで、放っておくことになった。それに漠然とではあるけど、当時引っ越しを予定していて、今度引っ越す時には、良いタイミングなのでそのアヤさんは、アヤさん会社に言ってやめようと思っていた。

事件は、そんな矢先の出来事だった。しかも複数の事件が、同時多発的に次々と勃発したのである。

・【事件1】金貸してくれと言われた事件!

突然、15万バーツを貸して欲しいと言ってきた。何やら、親が入院したとのこと。気の毒ではあるけれど、本当かどうかもわからないし、そんなの知ったことではない。流石にそこまで舐められては困る。金は貸せないと即答した。
これってタイあるあるらしい。カネをせびられるのは結構あることらしい。そして、大概嘘らしい。とはいえ、もし本当だったら、そしてお金に本当に困っているのなら。。。みたいな、カモカモめっちゃ良い人日本人が発動しそうになる。さらに、お金を貸さなかったから病気が悪化したとかそう言うこと言われても、嫌だなあとか、色々と頭をよぎる。本当に日本人ってどこまでお人好しなのか? 

ただ、ここは毅然とした態度をとった。しかしながら、何か、そのあと色々な事件が起きそうな気配がしたのである。

・【事件2】自分の子供についての相談を持ちかけられる事件!

イサーン地方で教員になった自分の娘が、彼氏の子を孕んだとか。いやー、知らんわ~。それでどうしたいのか? 今の旦那には相談できないらしい。これもタイあるあるだけど、子供はお母さんが育てて、父親はいつの間にか居なくなったりすることがめっちゃ多い。男は、何か面倒になると、居なくなるらしい。そんな感じで、母親と子供という形の家族がものすごく多い。そしてお父さんの居所はわからない。 
で、ウチのアヤさんも、自分の娘の本当の父親はもうどこかに居なくなって連絡は取れないとの事。今の旦那との間には子供はいない。今の旦那と出会ったのも最近で、子供の存在は知っているものの、あまりそのことを話さないらしい。なので、今の旦那に相談しても無駄ということだ。子供を妊娠したなら、おめでとうと言っておいた。そしてその会話が続かないように、なるべく避けて過ごした。

・【事件3】頼んでないウチの子の爪を切り、子供深爪する事件!

それは全くこちらが見ていないところで起こった。タイ人はとにかく子供が大好き。これは一般的な話だけど、いや、もしかしたら、僕の周りだけの話かもしれないけど、子供が好きだけど、教育には熱心ではない。つまり、子供はペットみたいな扱いである。とにかく猫可愛がり。教育とか、食育とか、そういうの一切なし。そして人の子も可愛がる。まあ、悪いことではないかもしれない。だからと言って、すごく良いことでもない。
ウチの子の爪切りをしてくれたらしく、もちろん、そんなの頼んでない。善意だとは思うけど。ウチの子も、別に断ることもなかったけど、良い気分はしなかったらしい。そして、深爪になり、痛いと言っている。なんか、嫌な感じである。段々と、嫌な感じになりつつあった。

・【事件4】いつもインフルを持ってくる事件!

コロナ前の話。その当時は、まさかこんなコロナの時代が来るとは思っても見なかった頃。コロナはないけど、もちろん、普通の風邪や、インフルエンザはあった。日本ではインフルエンザは冬場の季節的なものだと思うけど、冬が無いタイは、1年中インフルエンザがある。もちろん、季節関係なく、流行りはある。その、インフルエンザが流行っている頃、必ずアヤさんが我が家にインフルエンザを持ち込んで、子供が感染していた。それもそのはず、アヤさんはしょっちゅう夜はお友達とご飯を食べていて、いつも風邪をひいていたりした。我が家に来ては、マスクなしで咳をゴホゴホしていた。そしていつも子供にハグしたりしていたのだ。これでいつも子供がインフルになった。まあ、もちろん、アヤさんが原因かというのは、証明できないが、もう状況的に明らかだった。マスクもしないで咳がゴホゴホ、そのしばらく後に子供とか、奥さんがインフルになったので。。

・【事件5】ウチに「住まわせてくれ」と言ってきた事件!

何もこのブログでアヤさんの悪口を羅列したいわけではない。もちろん、在タイの方々のブログや、聞いた話などでは本当に素晴らしいアヤさんも居るとのこと。だから、この記事が全体的なことを言っているわけではない。ただ、ウチが経験したことを書いているだけ。もしかしたら、レアケースなのかもしれない。
で、アヤさんだけど、ウチに住みたいと言い出してきた。もちろん秒速で断ったけど。
ただ、かといって、このアヤさんも滅茶苦茶なことを言ってるわけでもない。実は、タイには裕福な家にはアヤさんが住んでいたりする。流石に、在タイ日本人の家でアヤさんが同居している家庭は、聞いたことがないけど。もしかしたら居るのか? 知らんけど。
そういう文化なので、しかも、ウチが住んでいたコンドミニアムには、アヤさん部屋があったので、そこに寝泊まりしたいと考えていたらしい。アヤさん部屋は、テクニカリー、カギも別で入口も別、しかもトイレもあるので、その住人とスペースを共有することなく暮らしていけるといえば、暮らしていける。しかもそのカルチャーもある。そして、アヤさんは、当初、電車とか、運河を行き来する船で通ってきていた。あまりにも遠いので、最近、バンコクのトンロー、プロンポン地区に部屋を借りていたらしい。当然、家賃もかかるので、いっそのこと、ウチに住みたいと思ったのだろう。流石にそれにはNGを出した。

・【事件6】ペットボトルのゴミを外から拾ってきてウチに集め始めた事件!

ある日、納戸のようなそのアヤさん部屋が、ペットボトルだらけになっていた。透明の大きなビニール袋に入っているものの、そのペットボトルはどこかのゴミを拾って集めた感じであった。「またなんか始めたな。」と、思った。それにしても、汚いし、そもそもそのゴミ袋を持って、アパートのエレベーターに乗っている事自体、やめて欲しいと思った。何やら、そのアパートの他の部屋のアヤさんとかとチームを組んでそのプロジェクトをやっているらしかった。ペットボトルは、コーラの液体とかの残渣?が微妙に残ったりしているし、なんだか汚らしい。とにかくやめてもらうようにお願いして、なんとかやめてもらった。ちなみに、そのペットボトルを集めている理由だけど、どこかに持っていくとお金がもらえるらしいとのことだった。そして、そのアパートの他の部屋のアヤさんとかとチームを組んで、いろいろ協力していたらしい。蟻とかもくるし、すぐにやめてもらった。。

・【事件7】モップを洗ってバスタブが真っ黒事件!

モップを洗ったり、雑巾を洗ったりする専用のシンクは、掃除用具が置いてある所にしっかりと備え付けてある。そこで汚れたモップをかを洗うのである。当たり前だけど。

前述したように、アヤさんは普段使っていないサードベッドルームにとにかく籠るようになっていた。ドアを閉めて、そこでいつも電話をしている。ツインベッドの上にはいつも洗濯物が山になっていて、まるで時間を埋めるかのように、ゆっくり、ゆっくりと畳んでいた。急ぐとか、そういうことは全くなかった。そして、サードベッドルームにもバスルームがあり、バスタブもしっかりとついている。そういう物件だった。もちろん、そのバスタブは大きくて、大人が浸かっても全然OKなサイズである。
普段、籠っているし、うちも全く注意もしないので、本当になーなーになっていた。ある日、サードベッドルームに用があり、中に入ると、アヤさんがなんと、バスタブに水を溜めて、汚れたモップをジャブジャブ洗っていた!! 
専用シンクは、掃除用具の方にあるし、いちいちそこまで行くのが面倒だったようだ。
サードベッドルームにこもって1日過ごす予定をしているので、その部屋についているバスタブがアヤさんにとっては便利だったのだろう。

それは衝撃だった。裸で浸かって疲れを癒すバスタブの中が、真っ黒な汚水でいっぱい。思わず、声をあらげて注意した。


アヤさんにとっては、初めて怒られたので、相当びっくりしたらしく、すごく慌てていた。その後、だいたい10日くらいは、真面目にせっせと仕事いていたみたいだけど、時期にまたなーなーな態度に戻った。

・【番外編】子供にキスしたらしい!

まあでも、あんまり事件事件書いていると、読んでいて良い気分しないと思う。なんか、悪意ばっかり書いても、仕方がないかとも思う。別に、アヤさんに悪意は無い。ただ、ウチは性格的に厳しくも言えないし、扱うのがとても苦手だったとしか言いようがないだろう。

良い顔していると、どんどんつけ上がり、怒らないとどんどん浅はかな行動がエスカレートしていく。ポイントは、やはり、怒ることだ。ただ、お互いに良い大人。怒るって言ったって、ウチには無理。つまり、ウチらみたいな日本人には、タイ人の中のヒエラルキに組み込んでいって、そこに入っていくことって、無理なんだ。
で、このアヤさんだけど、実は週3日の午前中はウチに来ていて、その他の時間はそれぞれ別のお宅に行っていた。

別のお宅での、出来事をある日相談されたけど、よくよく聞くと、そのうちの子供にキスをして、お母さんがもう泣いて、ただ泣いているだけで口を聞いてくれなくなって困っているとのこと。家にも入れてくれないし、クビとも言われていないし、ということらしい。そして、怒られるわけでもなくただただ泣いているので、何が悲しいのか良くわからないとのことだった。ウチにはそのお母さんの気持ちは良くわかった。タイ人は、怒りの感情なら何故怒らないのかがわからなかったのかと。そして泣いているから何か悲しい事があるのだろうと…。まるで他人事。自分の行動が関与している意識は無いようだ。

キスって、どんなキスよ? と、思った。
そのお宅は日本人のお宅で、普段はお母さんと赤ちゃんが家にいるらしい。旦那は、仕事に出ているし、出張も多くてそもそも家に帰宅しないことも多いとか。
で、そのキスって、どういうこと? と聞いてみた。ほっぺにチュみたいなの?と。そうしたら、口にキスしたらしい。それを、お母さんに見られて、もうそれはそれはショックを受けたとのことだ。

自分の赤ちゃんが、タイ人アヤさんに口にキスされた。。。

若い日本人お母さんには想像を絶することだったのだろう、そのお母さんにとっては。しかも、旦那は居ないのだろう、近くに。まあ、そのアヤさんの子供への猫可愛がりを見ていれば想像はできる。ただ口へのキスって………。


アヤさん、どうして良いのか、困っていた。このまま、そのお宅にしれーっといつも通りに、何事もなかったかのように通うべきなのか、それとも、もう行かないほうが良いのか。。。??


ぶっちゃけ、そんなの知らん。と思った。
行くのも良くないし、行かないのも良くないだろう。どうしようもないとは、このことだ。それにしても、ひどい話だ。


|徐々にストレスが多くなる

こうして。タイに良くも悪くも慣れてくると、だんだんストレスも多くなってきた。そうこうして過ごしているうちに時は流れ、コロナに突入した。

僕自身の仕事にも大打撃で、金銭的にも苦しくなるなど、色々と打撃が重なった。駐在の人の中には、アヤさんも会社持ち、みたいな人もいるだろうけど、ウチは違う。それにしても、タイでの暮らしを有意義にするためのアヤさんが、それによって苦しくなるなんて、本末転倒も良いところだ。

お金も高い

アヤさんにかかる代金を会社に請求できる駐在さんも多いらしい。だがウチは違う。何度も言うけど…。笑

駐在ではないし。もちろん自腹で、週3回で月に6000バーツと言うお金を支払っていた。もちろん、当初のような驚くような仕事をしてくれれば、そのお金もまあ、無駄ではないかとは思うものの、こんな事件ばかり重なっているのでは、ストレス溜まるばかりで、さらに出費なんて言語道断という感じがしてきた。

またさらに折からのバーツ高で、割高感がさらに増してきたのだ。もう、このアヤさんをお願いする理由もどこにも見当たらないという雰囲気にさえなってきたのだ。

すごく休むようになった

おそらく元々働くのが嫌なのだろう。これはタイあるあるだ。タイ人を使うというのは、本当に難しい。それは日本企業の駐在の方で、タイ人のマネジメントをしていた方なら、よく知っていること。日系の飲食店で働いているタイ人を見ても分かる通りだ。タイ人の仕事態度について語り出すと、また記事を2、3個書かないと書ききれないので、ここでは割愛するけど、とにかく働くのが大嫌い。もちろんすべてのタイ人がそうではないけど。働き者のタイ人も少ないけど知っている。

まあ、もちろん、仕事というのは日本人だって嫌なこともあるけど、タイ人は、仕事そのものが大嫌い。言い換えれば、仕事をしているだけでも偉いという感じである。

で、アヤさんもすごく休むようになった。とにかく、休みがちになったのだ。そして、コロナが本格的に始まって、つまり、2020年はじめの頃のこと。もう、自分の仕事もやばいし、ストレスマックスで、住んでいたトンローのアパートも家賃が高いので、少し遠くの駅に引っ越そうかと思っていたのだ。


アヤさんの上手い使い方について

話はそれるけど、ある日、タイ人の古い友人の家に呼ばれて、ホームパーティに行った。実はタイに来る何年も前に、アメリカに住んでいたことがある。その時に友達になったタイ人がいる。そのタイ人とは、アメリカで同じ学校に通っていた。その当時はもちろん、まさか自分が将来、タイに住むことになるなんて、200%も思っていなかった頃だ。たまたま友人になったのがタイ人だったのだ。

その古い友人のタイ人は、僕がアメリカから日本に帰ってもアメリカに残って仕事していて、今でもアメリカに住んでいるのだ。その友人が、里帰りでバンコクに帰ってくるということになり、数年ぶりに連絡があった。そこで、その友人は自分のタイ人の友人たちを呼んで、ホームパーティをやることになり、自分も呼ばれたので、伺ったことがあるのだ。


大きな豪邸の庭で、バーベキューをやった。その友人のタイ人たちは、医者や客室乗務員や、外資系企業で働くエンジニアなど。そしてその友人の両親や親戚は、アメリカ、日本でタイ料理レストランを長年経営していて、リタイアした人々だった、恵比寿で長年タイ料理レストランをしていたという、親戚のおじさんおばさんが、タイ料理を作ってくれた。それはそれはとても楽しい時間だった。その時、そのお宅にメイドさんがいて、手伝っていた。ひっそりと、裏方として、お手伝いをしていたが、何の悲壮感もなかった、また、おじさんおばさんたちが、そのメイドさんに、上から命令していて、メイドさんはその命令に従っていた。


その命令の仕方だけど、これが学ぶべきポイントである。

上からではあるけど、どこか愛情も感じるような言い方で、メイドさんも何となく、ハッピーな雰囲気というか、決していやいやという感じでもなかったのだ。その命令の仕方だけど、本当に慣れている雰囲気で、それは日本人には真似できない。日本人は、どうしても、良い顔しようとしちゃうので、お願いするときのキリッとした、毅然とした、かといって冷酷でもなく、しっかりとした愛情も持ちながらお願いするというのは、できない。


この光景を見て、なるほど、、と、思ったのだ。これだと、僕みたいな日本人は、ナメられるだろうと。。かと言って、真似できないし、つまり、日本人は、少なくとも、僕は、メイドを使ってはいけない人物なのだと思った。

身の丈に合った、地に足をつけた生活をしよう

コロナ禍が本格化して、実は遠くに引っ越した。遠くというのは、トンロー、プロンポン、アソークといったような、日本人村から遠く離れた場所という意味だ。

バンコクの端っこくらいに引っ越すことにしたのだ。理由は、家賃が半分くらいで住むからである。もちろん、物件は綺麗で2ベッドルームで十分な広さで、ジムもプールも付いている。こんな物件が、日本人村から離れれば、半分の家賃で住めるのだ。しかも、近所は欧米人が多い。なるほど、欧米人は何もフジスーパーとか日本人学校とか、サミティベート病院の近くに住む必要もないし、こういう、リーズナブルな家賃の地域に住んでいるのか、、と、思った。

日本人駐在だけが、会社からの補助ととか、会社の人と同じアパートとか、日本人学校のスクールバスルートとかに住んでいるわけであって、物件側も日本人は会社の補助で家賃を払っているのを知っているので、コロナ禍だろうと、家賃を下げたりはしないで、強気のままなのだ。

で、その引っ越しを好機と考えて、アヤさんサービスの打ち切りを宣言した。こちらとしては、良い理由になったのだ。ダメ出しする必要ない。良い理由になった。

辞める時に、アヤさんに退職金というのを払うカルチャーがあるらしい。これも馬鹿馬鹿しい風潮だ。おそらく昔に、良い顔したい日本人駐在が始めたカルチャーなのかと思う。本当にアホらしい。仕方がないので、それも支払いした。そして、やっとのことで、縁が切れたのだ!!!

引っ越してからは、掃除洗濯はもちろん、自分達でやらなければならないが、そもそも日本では元々自分達でやっていたので、特別に苦にはならなかった。
ああ、これが、身の丈に合った生活なんだ、と実感した。身の丈に合った家賃。身の丈に合った生活だ。

お金を払ってお願いをしているアヤさんから、解放されるというのも、変な言い方だけど、実際問題、解放された。これが、タイに来て、駐在でもないのに日本人だからと言って、調子こいてアヤさんを頼んだウチらの顛末である。