2023年11月2日

意を決して初めての病院に入った【バンコク】

ルワムジャイラック病院



ついにこの日が来た。それは3週間前。

子供が風邪をひき、高熱を出したのだ。

全ての子供が風邪をひくだろう。うちの子も然りだ。なので、高熱を出したことは、まあ、さほど慌てることもない。
ただし、以前のようにサミティベート病院に徒歩で行ける場所に住んでいれば。

タイに来て5年間、プロンポン、トンローという所謂日本人エリアに住んでいた。子供が風邪をひけば、サミティベート病院に徒歩でも行ける距離に住んでいたのだ。まあとにかく、日本人にはフレンドリーな病院である。

諸般の事情により、今の所に引っ越して3年経つ。トンローまでBTSで30分くらいかかる。ウチのドアからサミティベート病院はなんだかんだで50分くらいかかるかもしれない。駅まで歩いたり、トンロー着いてもタクシー拾ったり、道が混んでたりする。

引っ越してきて、はっきり言って、場所はものすごく気に入っている。同じバンコクで、中心から少ししか離れていないのに、何かゆったりしている。通りとかのスペースも広い。気に入った店とかも結構見つけた。

ただ、病院は遠くなったなあ。

子供が熱でも出したらどうしよう?

あるいは自分がインフルエンザにでもなったらどうしよう。。。?

という懸念が、常に薄々頭の片隅にありながら生活をしてきた。

幸いにも、今まで、急に病院に行くなんていうことがなく過ごしてはきたのだが、ついに、その懸念が現実のものとなったのだ。

子供を病院に連れていかなければならない。

頑張ればサミティベート病院に行けないわけではない。が、ものは試しということで、近くの、初めて行く病院に行くことにした。バンコクには実は病院は結構ある。ただ、タイ語だし、タイ人向けで、日本人には特段フレンドリーな設定がしてあるわけではない。ただ、医師は英語はわかるし、この際、意を決して行ってみる事にした。

その病院の名は、ルワムジャイラック病院といい、スクムヴィット62にある。バンチャック石油から高速道路の入り口に向かう途中の左側にある。

とてもとても大きくて綺麗な病院で、しかもウチからは近い。今の場所に引っ越してからは、何かあったらこの病院に来ようと、薄々決めていた。

ただし、サミティベートのように日本語通訳がいるわけでもない。ドクターは英語はわかるだろうけど、受付その他の人々は英語もわからないだろう。自分も、アメリカの大学に行っていたとは言え、それも昔の話。英語がペラペラなわけではない。ましてや、病気のこととか、医療の専門用語の英語なんて、わかるわけがない。

でも、もう、決めなければいけないのだ。これが海外に住んでいるということなのだ。

意を決してGrabを呼んだ。
すぐに病院に着いた。

めっちゃ大きくてとても綺麗な病院。受付は、若いお兄さんとお姉さん。とても優しそう。こちらがタイ語できないので、英語で話したけど、いまいち通じなかったけど、なんとかなった。

受付で待っていると、ナース2人に促されて、処置室のようなベッドが置いてある部屋に入った。若くて、元気で、とても親切なナースだった。ナースが検査キットを持ってきて、子供が唾液で検査を始めた。

その検査キットは2つのラインがあった。1つはコロナ、もう1つはインフルエンザのラインだった。

コロナはネガティブ

インフルエンザAがポジティブ


あー、やっぱりインフルエンザか。筆者も奥さんもそう思った。ナースが笑顔で、「先生が来るまでお待ちください」と英語で言って、出ていった。インフルエンザなのは残念ではあるが、逆にそれがわかってよかった。少なくとも、何か得体の知れない病気ではないことがわかったので。

10分くらい待っていると、ドクターが来た。サミティベートのドクターに比べると、庶民的な雰囲気の歳は40前後といった雰囲気の女性だった。顔はやはり、賢そうな顔で、髪型も教養がある感じのしっかりとセットした髪型だった。

薬を処方して、また、1週間後に来てくださいということだった。子供は数年前にインフルエンザにかかり、タミフルを飲んでその副作用か、はたまた病気そのものの症状なのかわからないけど、とにかく吐いてすごく苦しそうだった経験がある。そのことをドクターに告げて、タミフルは少し遠慮したいと言った。話を聞いたドクターは、それは多分、インフルエンザの症状だと思う。きっとタミフルは効くだろうと言った。で、結局タミフルが処方された。

ちなみに、タイには多分、タミフル以外はないと思う。例えば、リレンザとかゾフルーザとかイナビルとかである。筆者は、タイに移住する直前に日本でインフルエンザにかかった時、イナビルを処方されて著効した経験がある。

できればタミフル以外が良いかなと思ったけど、多分、タイにはタミフル以外は無いだろう。

で、結局、子供はタミフルを服用することになったが、副作用もなく問題なく効いた。よかった。1週間後、フォローアップの診察で病院に行った時には、検査室ではなく、小児科の外来に通された。

それにしても、本当に綺麗で、大きい病院だが、患者の姿が全くない。経営とか、これで良いのだろうか? それとも、何か政府系の病院でカネが有り余っていて、別に患者とか来なくても良いということなのだろうか? サミティベートなんて、すぐに入院させたり、とにかくアグレッシブなのに、この病院は全く商売っけがない。

フォローアップの診察が始まった。すごく優しい先生だった。英語はもちろん、通じた。今後も、何かあれば、来てくださいと言われた。なぜかわからないが、歯科検診のクーポンをもらった。

一応、営業もかけている病院なんだ。と、変な話安心した。何か、歓迎されていないのかと思っていたからである。一応、病院的には、患者に来て欲しい姿勢であるらしいことがわかったのだ。

小児科外来を出ようとしたときに、別の先生らしき女性から声をかけられた。「あら、日本の方ですか?」と、日本語で声をかけられたのだ。なんでもその先生はかつてバンコク病院に勤めていたとのこと。バンコク病院はトンローをずっと奥に行き、ペッチャブリ通りを渡った場所にある総合病院である。一応、ぎりぎり日本人街にある。よく、前住んでいたコンドから、ドクターヘリが屋上に降りるのを見たことがある。その病院に勤めていたということで、日本語も勉強していたらしい。「こちらの病院には日本人の患者さんは来ますか?」と、その先生に聞いたら、全く来ないとのことだった。 あるインターナショナルスクールと提携していて、そこで病人が出ると運ばれる患者さんの中に、たまに日本人が居るらしい。その程度らしい。

確かに、タイ語はもちろん、英語もできない日本人にとっては、ちょっとハードルが高いだろう。

そんなこんなで、その病院の体験は終わった。
いやあ、疲れたけど、来てよかった。とても良い病院だった。
ルワムジャイラック病院。
なんか、病院のロゴに、アラビア風の文字も書かれていたりした。もしかしたら、ムスリムと関係あるのかな?と思った。そういえば、ヒジャブ?みたいなのを纏っているナースも多かった。まあ、それは別に、関係ない。
人間ドックのパンフレットがあったのでもらってきた。多分、サミティべとかバムルンよりは安いのだろう。
設備は素晴らしい。

パンフレットによると、鍼治療があるらしい。これは意外である。
こんど鍼治療に行ってみようかな。。

2023年10月30日

意外とまともに育つ? 我儘し放題のタイの子供



まあこれが変な話、その我儘し放題のタイの子供って、結構まともに育っていると思う。もちろん、これも筆者がタイで見てきた7年間の自分調べではあるけど。

まず、タイの子供で、富裕層と、そうでない層に分けて考えてみる。

そもそも、富裕層も、そうでない層も、流石に高校生くらいになれば、落ち着かなくて床に寝転んでしまうとか、大音量を周囲に漏らしながらパブリックの場でスマホに見入るなんてことはないのだ。

それはもちろん、我儘し放題の我慢の利かない子供であったとしても、成長すれば、それなりに大人になる。当たり前だけど。

その上で、富裕層とそうでは無い層の子供を考えてみる。


富裕層

富裕層と言っても、とてつもなく富裕層と普通の富裕層に分けられると思うけど、そもそも、普通の富裕層と言っても、日本人から見たら、めっちゃ金持ちの部類に入る。通常、タイの普通の金持ちは、日本の金持ちの上の方よりも金持ちである。

大体、ビジネスをしていて、しかも会社がいくつかあり、親戚が勤めているという感じである。タイは基本的にファミリービジネス大国である。つまり、会社をいくつか、家族で経営しているのだ。

タイのファミリービジネスといえば、まず思いつくのはCPである。まあ、そんな、とてつもなく金持ちではなくても、大体富裕層はファミリー経営だ。

そのファミリー経営が故に、トラブルもあったりするのだけど、それはまた別途記事にできればと思う。

とりあえず、富裕層の我儘子供の行く末は、適当に大学を出て、自分の親が経営する会社に勤めることになるだろう。会社が無い親でも、適当にコネでどこかの会社に入るということになる。東南アジアあるあるだけど、タイはものすごいコネ社会である。まあそれは想像できるだろう。

というわけで、我儘だろうと、なんだろうと、到底日本では相手にされれないような子供でも、ティーンエイジャーになれば落ち着いて、その後親のコネでとにかく就職には困らないという行く末である。


富裕では無い層

これももちろん、筆者が7年間で見てきた人々についてであるので、タイの全ての人々を表すものではない。とても主観的なことではある。

まあとにかく、例えば、超我儘であっても、前述の通り、高校くらいになれば落ち着く。で、適当に働くことになる。

タイの若い人たちは結構、明るく働いていて、幸福感は高いと思う。

コロナでバンコク経済がボロボロになった時でも、若い人は田舎に帰って、田畑やフルーツ畑で働けるのだ。いつでも働ける。

贅沢も考えないし、日本みたいに不安を煽るような情報も少ないので、明るく楽しそうである。将来のことなんて、不安はあまりない。

この、将来の不安のなさは、ある意味タイ人の特技ではないだろうか?

関係ないかもしれないけど、例えば、貧乏でホームレスになっちゃったとしても、1年中暑いので、日本みたいに凍死することは無い。

少しでも田舎に行けば、例えば、空き地にバナナやココナツの木が生えている。マンゴーやタマリンドも誰のかわからないような広大な土地に生えているのだ。

バンコクでは店でバナナを売っているけど、田舎に行けば、バナナは誰かのうちに生えているのを貰って食べたりしている。バンコク郊外でも、バナナは特段、お金をもらうことなく人から人に行き渡ったりしているのだ。


将来への不安があんまり無い

もちろんこれは、筆者がそう思っているだけのことではある。ただ、7年間、タイの人々を見てきて、本当にそう思う。

安心か、不安かなんて、統計も見たことがないので何とも言えないけど、筆者の感覚だと、タイ人は、将来への不安が日本人に比べれば圧倒的に少なく、また、自己肯定感が日本人に比べると、とてつもなく高い。

つまり、幸せなのである。タイ人は、幸せだと思う。

それは、根底に、食糧への不安がないことからも来ているかと思う。

日本の28%に対して、タイの食料自給率はなんと156%!

タイ人の感覚の根底に、食べ物がなくなるという概念は無い。

タイ人の感覚の根底に、冬に備えるという概念は無い。

タイ人の感覚の根底に、食べ物を買うために働いてお金を得るという概念がないのではないだろうか?

つまり、タイ人の感覚の根底には、貧しくて死ぬという概念がないのかもしれない。将来を心配するとかいう感覚が、日本から見ると到底かけ離れている。

もちろん、タイ人も働かなければ、貧乏になり、貧乏になれば辛い。とはいえ、日本人みたいに将来が不安で鬱になるとか、そういう感覚は無さそうである。

実際に、時間があると昼寝するし、将来のことなんて、気にしていないと思う。自己肯定感や、幸福感は、日本人に比べれば格段上である。

富裕では無い層であったとしても、タイ人の幸福感は高いのだ。

筆者が見てきたタイのワガママな子供達



東南アジアあるあるかもしれないけど、タイの子供がやばい。もちろん、タイの子供の全てを知っているわけではない。筆者が7年間のタイ生活で見てきた子供達という範囲である。
で、その中でもしっかりとした子供ももちろん居た。
ただ、大半はやばい。

やばいとは思うものの、なんだかんだ、結局未来はそれなりに明るい。幸福感が違うし、何より肯定感が違いすぎる。

結論として、タイの子供は日本人なんかより、遥かに幸せな人生を送ると思う。

で、何がやばいのか?


第一に落ち着きがない。


筆者が、7年間のバンコク生活で見てきたタイの子供たちについてである。一箇所でじっとしてられない。具体的に言えば、例えば椅子に座っていて、3分じっとしているのは難しい。

親はよくADHDとか言うけど、ただ単に躾が悪いだけの場合も結構あると思う。なぜなら、見ている限り、タイの親は子供に対しては、基本的に可愛がるだけで、子供に厳しい躾とかをしている人を見たことがない。
しかも、3世代で住んでいることが多く、おじいちゃん、おばあちゃんは本当に可愛がるしかできないというか、もはやペットのような接し方なので、尚更躾などをされる子供はいない。親は、子供が可愛いのはわかるが、かといって、勉強させるとか、躾すると言うことは、あまりない。まあ、悪いことをすれば、怒ったり、あるっちゃあるけど、それも見ているとただ表面上だけの気がする。

当然のことながら、我儘な子供が爆誕する。このように育ってきた子供は、我慢もできなければ、少しでも嫌なことはできない。


チャビーである。


タイではまず、炊事をするという習慣がなく。キッチンさえ無い家も多数ある。まあ、なので、日本人的な感覚の、親がご飯を作るという概念が薄い。
例えば、趣味が料理で、料理そのものが好きな人は居る。ご飯を作るというのは、日常ではなく、何か、趣味とか特技ということになる。あるいは、仕事にもなる。
ということで、日々の食事も買い食いすることになるため、屋台文化が発達したといえばそうなのだけど。

とにかく、親が炊事をしないので、タイの子供はインスタントフードやお菓子ばかり食べている。特にママーと呼ばれるカップラーメンのシェアが物凄く、見ているとそれが主食ではないか?と思われる子供もいる。
もちろん、少しエデュケイションのある親なら、身体に悪いとかはわかるのだが、その親もだからと言って身体に良いものを食べさせるために毎日ご飯を作るなんてことはしない。
しかも、タイには食事という文化というか、確立されたものが無いように思う。つまり、食べたい時に食べている。お腹が空いたら食べる。そんな感じである。
タイでは、少しずつを1日5回とか食べる人が結構いる。
家族揃って、朝食、昼食、夕食という文化が根付いていない。もちろん、レストランとかでは家族みんなで食べているけど。
で、要するに、子供がチャビーなのだ。
それもまた、なんか、親や祖父母から見れば、ふくよかなペットみたいな感じがするのかもしれない。
しかもタイは子供が公園で遊ぶみたいな習慣がなく、そもそも暑すぎてそんなこともできないのかもしれないけど、とにかく子供が運動不足になりがちなので、尚更チャビーになるのだ。
ただ、女の子でそもそもあまり食べることそのものが好きで無い子供も多く、そいう子供たちは、痩せている。というかスマートで

中学高校生になると、特に女の子は意識し始めて、スマートになっていく人が多い。TikTokとかインスタで踊っている子とかも多いので、より体型を気にし始めるのだろう。大人になれば、みんなビキニでSNSに顔も名前も連絡先も入ったまま踊ったりしている子供も結構いたりする。そういうのは、東南アジアあるあるだと思う。

東京オリンピックのテコンドー女子で金メダルの通称テニスちゃんみたいな感じは、タイ人女性に象徴される。スマートで手足がすらっと長い。脚が長いから、テコンドーには有利なのだ。ちなみにテニスちゃんのコーチの韓国人は、その後タイ国籍取ったとか。

男の子でチャビーだった子は、大きくなっても少し太めのこが多いだろう。これはもう、間違いなくインスタントフードの影響であると思う。

スマホ依存

子供を躾けないので子供は騒ぐ。一方で美味しいものも食べたくて、子供連れでレストランに行っても、子供が騒いでしまいには寝っ転がったりする。子供にとっては退屈なのだ。
その解決策としては、子供にスマホを預けてしまうのだ。ていうか、もう、子供がスマホを持っていたりする。こういうのは日本よりも早いと思う。

で、子供はレストランのテーブルにスマホを置いて、大体YouTubeのゲーム動画とかを見ているのだ。これはもう何年も前から、多分、中国や東南アジアでは当たり前の光景かもしれないけど、レストランで子供がスマホを見てずっと黙っている。親にとっては、その方が簡単で都合が良い。ただ、その動画の音が漏れ漏れというか、普通の音量で見ているのだ。当然他のお客さんにも聞こえる音量ではあるのだけど、誰も何もクレームとかはしない。これって、多分、常識化してしまったのだろう。つまり、子供が見ているスマホから音が聞こえるのは、もう、タイでは、良いということになっている。

ただ日本人とか、欧米人とかその他の地域の人にとっては、本当にノイジーである。もう仕方がない。タイ人は、それが迷惑だとは思っていなくて、普通のことだと思っているのだから。タイのローカルのレストランなら、それでもまだ良いのかもしれないけど、例えばプーケットとかホアヒンとかのリゾート地のホテルの朝食の時とかは、欧米人も多いので、怪訝な目で見ていたりする。まあ、親としてはそんなことは知ったこっちゃないという感じであるけど。とにかく、躾のなっていない子供を黙らせるのはスマホが一番でそれが親にとってはとても楽なのである。

では、そんな風にして育った子供は、行先どうなるのか??
次回は、我儘し放題で育ったタイの子供の行く末について。

2023年10月29日

渋滞の意外な原因



長距離タクシーの助手席は意味のないストレスが溜まる。

バンコクに住んでいる人は、だいたいパタヤとかホアヒンに行ったことがあると思う。

ある程度慣れていて車を持っている人は、自分で運転して行くのだろうけど、そうではない人はタクシーで行く事になる。タクシーと言っても、そこらへんに流れているタクシーを拾って行くわけではなく、長距離のタクシーを予約して行くことになるのだ。色々とそういう小旅行専門のタクシー会社もあるし、人数によって車種も選べたりする。

大体年に3回くらいホアヒンに行っているので、よくそのようなタクシーを予約するのであるが、まあ、とにかくドライバーによっての当たり外れが多すぎる。

バンコクからホアヒンに行くのには、早くても大体3時間はかかる。3時間というと、長く感じるけど、まあ、景色も見れるし途中で休憩したりしながら、行くし、そもそも遊びに行くわけであるので、そんなに急ぐわけでもないから、気分的には楽ではある。


バンコクの風物詩というか、バンコクでお約束の渋滞にもはまるわけだけど、この渋滞の原因はただ単に車が多いからというわけではない気がする。


原因はズバリ、運転が下手なのだ。


ドライバーはそれが仕事だと思うけど、まあ、とにかく運転が下手である。日本人的な感覚で言えば、よくそんな下手な運転でドライバーが務まるよな、という感じだ。


特に助手席に乗っていると、色々と感じることが多すぎて、見ているだけでストレスが溜まる。ストレスの原因は、全て、「なぜ?」という心の叫びから来るものである。


・なぜここで入るの?

・なぜ行かないの?

・なぜ行くの?

・なぜ譲るの?

・なぜ譲らないの?

・どこ走ってるの?

・なぜゆっくりなの?

・なぜそんなに飛ばすの?

・なぜブレーキ踏むの?

・なぜ横に寄せるの?

・なぜ前に詰めるの?


日本人で運転の経験がある人にとって、助手席に座るだけでこのなぜ?の心の叫びの連続なのである。それから、誰かとLINEで喋っていたり、ビデオチャットしたり、くちゃくちゃ口で音立てたり、キョロキョロしていたり。まあFacebookは見てるわ、YouTubeは見ているは。。。。


こういうのがなければ、多分、ホアヒンなら少なくとも30分以上は短縮できる。ドライバーにとって、もう、渋滞というのは当たり前のことなので、その退屈さを凌ぐために、あらゆる行動をとっているのだ。


タイ人ドライバーにとっては、日本人を乗せていると言った時点で、どのみち日本語なんかできるわけないし、英語もできないし、客の日本人もタイ語ができるわけでもないので、はなっからコミュニケーションを取る気もないし、そもそもコミュニケーションそのものが不可能である。


ロットゥーと呼ばれる、ハイエースのような大きめの車なら、家族がいてもみんな後ろの席に座るので、助手席に座らない分、自分で見るわけではないから、気持ち的には幾分楽ではある。

SUVとかだと、家族が後部座席に座り、自分は助手席なので、これはストレスが溜まるのだ。

タイ人ドライバーの運転は、危ないっちゃ危ない。だから、必ず、途中で事故車を見る。自分の乗っているのが事故らないのは、まあ、ラッキーしかない。


先日もホアヒンに行ったのだが、まあ、ストレスが溜まった。


まず、渋滞の中の合流とかだけど、これは日本人的には、合流地点の先頭で、1台ずつ交互に入れば良いだけのこと。これが、タイ人にはできない。


合流の途中で、メインの列に入りたがる。メインの列、入れてくれない。そこで後続が渋滞する。後続は痺れを切らして、自分達を追い抜く。ドライバーは追い抜かれるのが嫌で、列の途中の合流を諦めて抜いて行った車を追いかけたりする。


仮に途中で入ることに成功しても、結局合流の先頭までに何台も先を越される。この現象だけでもストレスである。なぜ?という心の叫びを連発することになる。


空いている時には、普通に走れば良いのに、LINEで誰かと話している。運転にフォーカスしないので、徐々に車線を跨ぐ。車線を跨いでいることに気がついていても、逆にそれがどちらにでも行けるというつもりなのか、車線を修正しないで、そのまま、跨いだままずっと走り続けたりする。この時点でも、意味もなく車線跨ぐなよ!という心の叫び。


しかも、空いているのにゆっくり走ったり、そこそこ混んでいるのに、飛ばして前の車との車間距離を詰めたり。。

もう、ストレスの連続である。


バンコクからホアヒンまで、通常は3時間ちょっと。でも、4時間以上かかった。そこそこ混んでいたのも原因だが、普通に運転していれば、30分以上は短縮できただろう。


譲ったりするときも、結構テキトーである。思い立って、必要もないのに、どこか善い人のスイッチが入ったのか、突然譲ったり。あるいは、譲らなきゃダメでしょ?という場面でも、何かにスイッチが入って絶対に譲らないように頑張ったり。これは見ているだけでかなりストレスである。だから見ないようにしたいのだけど、助手席にいれば、当然目の前の出来事なので、見るも見ないも、視界に飛び込んでくるのだ。


そういうのが一度気になると、これまた、些細なことまで気になってきたりするのだ。


ブレーキングも変である。


前方かなり車間が空いているのに、前の車が少し遅くなると、ブレーキ踏んだりする。これ本当にやめてほしい。渋滞の原因であるから。


大体、毎回毎回、そんなこんなで、ホアヒンに着く頃には疲労困憊になっている。


もう、自分で運転するか、あるいは、少し高いけど大きめのハイエースコミューターを選んで、家族と一緒に後部座席に座る方が良いと思う。


次回からは、そうする。