バンコクのソイの奥にはあまり日本人が住んでいない。スクンビットだとしても、ソイの奥の方には住んでいなくて、まあ、良いです。
コロナで駐在が減ってきたというか、駐在員も、もともと若い人が多かったけど、さらに若くなっているとのこと。
そしてファミリーではなくて単身の駐在も増えてきたとか。
これはアパートとかマンションも値崩れする予感。
そもそも、スクンビットエリアにある、いかにも日本人向けアパート、マンションの賃料の価格設定がおかしかったのかもしれない。
3ベッドルームで少し人位物件になると、7万バーツから10万バーツくらいしてしまう。7万バーツの家賃って、だいたい25万円。。。。
すごいよね。普通のサラリーマンが払う賃貸料金ではない。
なぜ払えるのかと言えば、駐在システムに他ならない。家賃も、子供の学校も、会社負担。運転手付きの車も会社負担。そして駐在の手当てもあり、そもそも給与が高くなる。
投資銀行や外資コンサルならともかく、国内中堅製造業に勤めている、年収500万円から700万円くらいのサラリーマンが、駐在により、裕福になる。
実はこれを、貸す側のタイの不動産オーナーや不動産屋もよくよくその辺の事情を知っている。知っているというか、もう、会社別に、家賃補助がいくら出るのか? くらいまでの資料があるのだ。
だから、日本人が多く住むエリアは、築20年以上経っている物件でも、7万バーツの家賃設定を下げることはない。なぜなら、会社が払うことを知っているから。
そしてその駐在システムは日本独特。日本企業以外のグローバル企業は社長や重役がせいぜい1人か2人駐在していてあとは現地採用。例えば、アメリカ企業が10人とか100人レベルでバンコクに駐在なんてまずあり得ない。なので、バンコクに居る欧米人はスクンビットエリアのアパートには住めない、というか住まない。なぜなら、家賃価格が実質に伴っていないからである。中国人も同様。
やがて、スクンビットエリアは日本人だらけになるのである。
今までは。
ここにきてこのコロナ騒動で、駐在員がどんどん減っているという話を聞いた。プロジェクトの途中にも関わらず、そのまま本帰国する駐在員が増えている。しかも、新しく代わりにくる駐在予定もなし。
そして、駐在で新しくきたとしても、さらに年齢層が若くなっているとのこと。
単身も多い。
こうなると、ファミリー向け物件の借り手がどんどん減る。日本人が借りなければ、日本人以外が自腹で7万バーツ、つまり25万円のボロい物件を借りる訳無い。
こうして、空室が増えて、値崩れするのは明らかである。
この、独特な駐在システムで成り立っていた物件マーケットは、そのうちに崩壊すると思う。
そして企業は次々とタイにいるメリットを疑問視している。
または、デベロッパーがバンコクを捨てて、ホーチミンとかプノンペン、ヤンゴンなどにコンドミニアムを日本人向けに建設することになるかと思う。
ていうか、もうなっている。