2023年12月29日

胡椒畑のある島

ベトナム車は日本に来たら脅威

さて真珠の館を去ると、我々家族を乗せたベトナムタクシー、VinFastはPepper畑へと向かうことになった。ドライバーはどうやら、本気でPepperをpearlだと思っていたらしく、こちらがGoogleトランスレイトで見せて、やっと理解してくれた。だた、まあ、こちらとしても、そこまでpepper畑に行きたいと言うわけでもなかったけど、せっかくだから行くことになった。大体毎回どこに行っても、食って飲んでプール入って終わりなので、それほど興味がなかろうが、こう言う観光があることはちょうど良いといえば、ちょうど良いのだ。とはいえ、やはり、もう、どこかに行くのはいいかな?とも、正直思っていた。

それにしてもVinFastは内装も良かった。ウェブを見ると、車種も色々とあるではないか。まさに今日のニュースで、中国車の輸出台数が日本を抜いたと言うのを見た。これは確かにEVにそれほど力を入れてこなかった日本メーカーだからかもしれないけど、あの自動車産業が中国に抜かされるなんて、我々の世代では少し考えられないことだ。そのうちに、ベトナム車にも抜かされるのでは?と、マジで思ったりした。

フーコック島の胡椒の畑

Vườn tiêu Huỳnh Thy (pepper farm)

pepper畑は、こぢんまりとしていた。普通の家くらいの大きさの建物に胡椒製品が売られていて、その裏に胡椒畑が広がっていると言う雰囲気だった。のどかだなあと、思った。例えて言うなら、勝沼にある小規模な葡萄農家という感じである。ハウスがあって、その裏に畑。で、畑には自由に入れた。といっても、それはお客さんに見せるようの畑で、実際に収穫目的の畑はその裏に広大に広がっていた。この仕組みも、まさに勝沼の葡萄農家そのものである。もしかして真似した?

この胡椒はタイ料理にも多く使われるやつである。炒め物を作るときに、鍋に敷いた油に、香り漬けでこの胡椒の実をさっと炒めたりする。むかし、コウケンテツが世界を旅して料理をするテレビ番組があったけど、そのときにタイに来たとき、この胡椒を使って、コウケンテツは偉く感心していたのを覚えている。

実際にタイに何年も住んでいると、この胡椒はよく見かける。日本では、胡椒の実なんて全然身近ではないと思う。タイでは身近である。フーコックもタイから目と鼻の先なので、きっとベトナム、タイ、カンボジアあたりではこの胡椒の実は普通にあるのかなと思う。

胡椒見学をした後、ショップで、黒胡椒と白胡椒の製品を購入した。ショップでは胡椒のテイスティングができた。硬めのマンゴーの小さなスライスが置いてあって、それに色々な胡椒をつけて食べるというテイスティングスタイル。マンゴーを使うなんて、南国らしい。確かに、マンゴーも、庭があればどんどん育つような木なので、フーコックにもたくさんあるのかと思う。それにしても、フルーツにチリつけたりペッパーつけたりというのは、東南アジア独特かなと思う。

Black Pepper

胡椒じゃなくて?

子供がテイスティングで、うまい!と言っているので、胡椒の味なんてわかるのか、へーと思ったら、マンゴーが美味いらしい。物心ついた頃からタイで暮らす子供、最近日本語が怪しくて、伝えたいことがあるときはつい英語になってしまうのだけど、not about mangoと、子供に言ったら、それを聞いた店員さんが笑っていた。英語喋れるのか?聞いたら、英語ペラペラだった。ショップでずっと我々が日本語で話していたので、ずっと黙っていたらしい。

というわけで、胡椒畑は、ほどほどに後にすることにした。正直少し疲れたし、お腹も少し空いてきた。

例のドライバーは待機してくれていた。これは、一日中借りるパターンだ。まあ、いっか。で、ドライバーに「ランチに行きたいけど、どこか良いところありますか?」と、Googleトランスレイトで聞いたら、あるとのことで、じゃあ、そこに行こうという話になった。

はあ、どこかシーフードでも行ってリラックスしようかと思ったら、ドライバーがスマホを差し出した。「お昼の前に、シルク工場はいかがですか?」と、ベトナム語が日本語に翻訳されていた。

正直、もう勘弁してくれ!と、思ったけど、また例の如く、せっかく来たから、じゃあ、行くか?ということになり、結局シルク工場に行くことになった。


次はシルク工場

2023年12月28日

真珠の島

PepperとPearlを間違えた

2023年12月に訪れたフーコック島絡みの話を少し続けようと思う。到着から一夜明けて、少し観光をしようかと思った。といっても、特段観光という雰囲気でもない島なのだが、何やら胡椒の産地らしく、胡椒の畑があるらしい。Grabを呼んで胡椒畑に行ってもよかったが、畑がopenしているのかどうかもわからなかった。もし、誰もいなくてただただ広大な畑に到着してポツンと降ろされても、、と、不安になった。フーコック島は島といってもものすごく広大な土地がある。しかも高くて大きな山も普通に見えるくらいだ。島全土で東京23区くらいあるらしいから、なおさら不安になった。で、Open情報をホテルのフロントに聞いてみた。

とりあえず、胡椒畑はやっているらしいので、じゃあ、行こうかと思ったら、フロントがタクシーを呼んでくれるとのこと。まあ、自分でGrab呼んでも良いけど、せっかくだからフロントが呼んだタクシーに乗ることにした。

しばらくすると、タクシーがホテルの前に到着した。水色のタクシーで、車種はなんと、ベトナム車である。ベトナム産の車があるということを初めて知ったのだが、少しググったらなんと、欧米でも売り出しているらしいのでびっくり。日本は未発売らしい。結構若い運転手だった。

"pepper firm"

とだけ伝えたら、ドライバーは真面目な顔でOK、OKと言う。あまり英語は通じない。OKなんだな、と、思ってベトナム産のタクシーの乗った。車内は広々としていて、なかなか良い車だった。ちなみにVin Fastというメーカーの車である。この車が日本で売り出しを開始したら、売れるかもしれない?と思った。少なくとも日本にある韓国車よりはシェアを伸ばすような気がする。


で、車はPepper畑に行くのかと思ったら、何やら煌びやかな建物の駐車場に入って行った。
「あれ?ここはPepper?」
と、若いドライバーに聞いたけど、例の如く、あまり英語は通じないので、頷くだけだった。多分だけど、PepperとPearlを間違えたらしい。まあ、とはいえ、Pearlも特産であることは知っていたし、興味もそこそこあったので、とりあえず、そのPearlの建物に入って行った。

一階部分がショップ、地下に工場と資料館があった。工場は見学順路があり、スタッフのアオザイを着たお姉さんが、順路の通りにつきっきりで案内をしてくれた。このアオザイ姿のお姉さんは、英語がそこそこできる人だった。というか、流暢レベルだった。

ゴック ヒエン パール Ngọc trai Ngọc Hiền


その建物は大きなフロアがいくつかに分かれていて、それぞれスタッフがかなり多くいた。(ベトナムに居て感じるけど、それほど混んでいない店とか、施設にもスタッフが多い。なんだか、もしかして安い賃金で働いているのかな?とか、思った。それに比べるとタイはやはり混んでいない店にはスタッフも削減される。社会の仕組みが違うからか?)

さて、そのアオザイのお姉さんは、流暢な英語で我々をフロア案内した。1階は主に真珠のアクセサリーの売り場になっていて、一個一個案内してくれる。別に真珠を物色したいわけではないので、ちょっと困ったので、地階には何があるのか?と聞いたら、工場があって見学できると言うことなので、そちらの方が数倍興味があるので、そちらを先に案内してもらうことにした。

真珠をアコヤガイから取り出す実演

地階の見学コースの一番最初のところには、水槽が置いてあり、その中に貝がいくつか沈んでいた。その貝はアコヤガイであることを、担当のお姉さんから聞かされた。日本人なら、アコヤガイ知っているよね?みたいなことを言いながら、お姉さんが、貝の一つを水槽の水に手を入れて、底から拾い上げた。持っていたナイフで貝を開き、中の身を切ると、中から真珠が出てきた。それは見事な光景だった。まるで実演販売である。もちろん、その取り出した真珠をその場で売ると言うことはなかったけど。

地階にはアコヤガイの他、工場や、あと、フーコックの沿岸の海底から取ってきたと思われる石が多く展示してあった。その石でアクセサリーなどの加工品を作るのだが、きっと真珠に続く収入源となっているのだろう。

また1階に戻り、売り場をうろうろして、結局真珠のネックレスを奥さんに購入。それにしても、お客さんの扱いに慣れているというか、きっと、コロナ前は、日本人がたくさん来たんだろうなあ、と想像された。今後は日本人がそんなに押し寄せると言うことは、ないだろう。コロナが終わっても日本人の給与は落ち続け、円は弱いままだから。それに、日本からフーコック島への直行便が復活するなんて話も聞こえてこないし。

考えてみれば、我が家は旅行でよく工場に行く。関係ないけど、今まで日本で、山梨県の信玄餅の工場に3回、その前にあるウェストの工場にも同じ回数。さらに沖縄で紅芋タルトの工場見学もしたし。また、チェンマイではシルクの生産現場と、セラドン焼きの工場を見学したりした。

さて、もう真珠は良いよ、と言うことで胡椒の畑に行こうと言うことになり、外に出たけど、今度はドライバーが居ない。ドライバーは一体どこに行ったのだろう? 駐車場を見ると車はあった。出かけているわけではないと言うことで、ドライバーが見つかるまでゴックヒエンパールの入り口で待機することにした。

次回は、ペッパー畑。