by mari.francille
捨てなければいけないマインドは、「セットアップ感」
セットアップ感とは、僕が勝手につけた名称です。
意味は、何事もセットアップされていることを当然のように思う感覚のことです。
海外では、誰もセットアップしてくれません。
例えば、日本で地下鉄の駅に着く時の車内アナウンスです。
「次は、北千住、北千住。日比谷線、東武伊勢崎線、常磐快速線、つくばエクスプレス、…は乗り換えです。日比谷線は前の階段を、、、つくばエクスプレスの次の電車は○時○分、、、」
という感じのアナウンスは、日本だけです。日本で暮らしていれば、それが日本だけのものということには気づかずに、当たり前なことなのかと思ってしまいます。
全ての乗り換えの電車、そこに行くために使うべきエスカレーターや階段、次の電車が来る時間、どちらが早くつくか? など、そんなこと、海外では全くありません。
全くありませんので、自分で知っておかなければなりません。
例えば、役所での手続き関連です。免許証の書き換えとか、色々ありますよね。
日本では全てを把握しなくても、行けばなんとかなります。なぜなら親切なダイレクション(説明など)があるし、また、その役所で働いている人に聞いても親切に教えてくれるし、その人がしっかりとした知識を持っていて、間違えるなんて事はあり得ません。
日本人は役所で役所の人に聞いたらその人の言うことを疑うなんていう習慣はありません。当然のように信じきります。
海外では、役所関連は、人によって言うことが違います。また、知らないことを知らないと言えば良いのに、役所の人が間違ったことを答えたりします。そんなの日常です。
実際にアメリカで体験しましたが、差別です。アジア人だと思って、敢えて手続きができないようなことをしたりする人が居ました。免許証の件でです。
日本ではあり得ないのです。
でも、海外ではあり得るのです。
海外では、人のために全てわかりやすくしてくれるなんていうことは、一切ありません。
海外では、お客さんなんて、どうでも良いと思ってる人が一定数居るのです。
従業員は、勤務時間が終わるまでそこに立っているだけで、その間はなるべく仕事を最小限に抑えようとします。お客が来たら、逃げる感じの人もいます。
日本では、あり得ないのです。
そこを覚えておきましょう。
海外移住がブームです。
いろいろな意味で日本がオワコンだという人が多く、未来を憂いている若い人たちが多すぎます。そんな人たちが、移住したくなるわけです。
分からんでもないです。
日本での生活はとても窮屈です。なぜでしょうか。理由は数え切れません。
もちろん、日本の素晴らしいところもたくさんあります。ただ、もう、窮屈な方が勝っています。
細かい話というか、つまらない話かも知れませんが、上司との関係とかも疲れます。また、会社の仕組みとか。
1日中会議とか、なんなんでしょうか?
その後の強制的な飲み会とか。そんなの日本だけです。
給料も安すぎます。生活できません。
日本人の給料は具体的には、30年間変わっていません。
海外移住について、もうすでにたくさんのブログやSNSで発信する人がいて、情報が飛び交っており、どこの国が移住先として良いのか? ということを考えている人も多いです。
リアリスティックな海外移住
さらに、若い人に影響力のありそうな芸能人とかが移住していますよね。その芸能人の移住についても、例えば90年代頃のメインは、「LAに拠点を置く、、、」とか、イギリスに住んでいるとか、そんな感じの、なんか、まだ、夢のあるというか、雲の上の存在的な感がある移住でした。
ところが、最近の芸能人というか、有名人の移住はとても等身大でとても現実的で、とてもリアリスティックです。
シンガポールとか、マレーシアなどなど。
以前は、日本を踏み台にして、ステップアップした場所を拠点にするような移住でした。
ところが、今の移住は、何か日本が窮屈でデメリットばかりなので、日本を捨てる的な移住が多くなったような気がします。日本、オワコンという感じの移住です。
人による日本がオワコンな理由
いくつか羅列したり、リストを作ることも可能ですが、総合すると、若い人にとってはこれからの日本での生活は、苦しいだけになることではないでしょうか。
- 所得税は高くなります。消費税も高くなります。タバコを吸う人は、ちょっとした息抜きのタバコも高いです。
- 給料が30年間変わっていません。先進国でそんな国ありません。
- 老人の医療費負担が多くなります。生産年齢1人で、1人以上の高齢者を支えることになりそうです。負担がとても大きいです。
- 企業の国際競争力が低下しています。東南アジアに比べて人材も貧弱です。東南アジアのエリートの方が、余程優秀です。英語においても、デジタルリテラシーにおいても全てにおいて上です。
- この成熟した世の中において、子供の教育は年々複雑化します。いじめ問題が日本全国で後を断ちません。そんな日本で子供を育てることが不安です。
いっそのこと、海外に出ちまおうか? という気になります。当然のことです。
海外移住すると、何が良いのでしょうか? 人によって価値観も違うし、細かいことも大まかなこともあるのですが、羅列してみましょう。
- 語学ができるようになる。努力必要です。勝手にはなりません。
- 人目を気にしなくなる。まあ、なりますね。
- 物価が安い国であれば、コストが安い。
- ゆったりとした時間が流れている。
- ビジネスチャンスがある。
- 税金のこと。
- 異性にモテる
ほんとに人の価値観によりますので、あてはまらないこともありますが、個人的に一番大きいのはやはり、人目を気にせずに生きられることではないでしょうか?
日本での生活ほど周囲に気を配らなければならない環境はありません。
もちろん、相応にデメリットもたくさんあるかと思いますが、海外移住を決定する決め手としては個人的には、もう、日本が窮屈になって、海外に出るしかないと思ったからです。
実際にタイに来て5年経ちますが、色々ありますが、やはりこのままタイにしばらく住みたいと思っています。
では、海外が良いのか、日本が良いのか?ということは置いておいて、海外に移住しよう! と、決意したとします。
海外移住を決断したら、日本人に必要なことは、たくさんあります。物質的なこと、事務的なこと、何より心構えについても同様です。
今回は、心構えについて書いていきたいと思います。
色々ありますが、1つにフォーカスします。
セットアップ感からの脱却
日本はガラパゴスと言われる理由は、まるでガラパゴスに生息する動物たちのように、独自の進化を遂げているということの例えです。
日本は、実際に独自の進化を遂げています。
数年前、安倍元総理大臣が言いました。オリンピック招致に奔走する中での演説でした。
「東京では、財布を落としても、自分の元に帰ってきます。」
確かに、そんな国は日本だけです。
海外では、当然のことながら、そんなことを期待してはいけません。
地下鉄に乗って、次の駅にもうすぐ着く時のことを思い浮かべてください。乗り換え案内のアナウンスがあるなんて、日本だけです。
「次は、北千住、北千住、日比谷線、東武伊勢崎線、常磐快速線、筑波エクスレスはお乗り換えです。常磐線は進行方向前の階段、エスカレーターを、東武線は、、、、」
などなどと言ってくれるのは、日本だけです。
こういうのがあるので、日本人はいちいち行き先や乗り換えなどを事前に確認することを怠りがちです。なぜなら、来た電車に乗ればなんとかなると思っているからです。
アメリカにいたときは、アナウンスなしで、電車が別のホームに来ることになり、元のホームで待っていた客が全員ダッシュで移動するなんて事はしょっちゅうでした。
また、駅員に聞いてもわかりません。分からないことを、「わからない」と言ってくれれば、まだ親切です。たくさんの人が適当な答えを言うので、それを信じていると大変なことになります。駅員さんが普通に教えてくれるなんて、日本だけです。
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駅員さんが適当なことを答えるなんて、全く思っていないですよね?
海外では、普通にありますので、このマインドセットをしなければなりません。
ちょっとした役所や、手続き関係もそうです。
日本の市役所などで、手続きをするときは、きっちりとしっかりと用事が済みます。こんなの、日本だけです。
また、駅員さんの話と同じで、何かあれば教えてくれると思ったら大間違いです。役所も、人によっていうことが違います。
海外では、自分で調べて、自分で理解しなければなりません。
日本では、手取り足取り教えてくれますが、これも日本だけです。このマインドをセットしなければ、海外ではきついです。
海外移住してから思い知る
たくさんのブログやSNSで発信されていて、海外移住を考える人も多くなっています。
海外移住で必要なのは、この日本独特のセットアップ間からの脱出です。
- 自分で調べて、自分で確認しなければなりません。
- 聞いても、教えてくれません。